藤原公認会計士事務所

藤原公認会計士事務所 > 記事 > 経理が難しいと言われる理由とポイント

経理が難しいと言われる理由とポイント

記事

「会社の経理処理要綱を策定したいが、どのような方針で策定すればよいのか」「どのような点に留意して経理処理は行うべきか」。
経理業務はAIによって代替されるといわれることも多いですが、実際には経理業務はかなり複雑な業務の一つでもあります。また「経理担当は何を喋っているかよくわからないし、難しそう」といった声もよく聞こえてきます。ここでは経理業務が難しいといわれる理由についてみていきましょう。

〇実務は教科書通りにいかないことがほとんどであるから
「経理と言えば簿記。簿記さえとれば経理業務は簡単にできる。」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かに簿記の知識は共通言語として必要です。しかし経理が難しいといわれる理由の一つ目として、簿記の世界と実務は乖離があるということが挙げられます。

例えば簿記の世界では未払費用の計上する際に登場する要素は1種類で翌月振り戻しであることが多いです。しかし実務だと多くの要素が存在し、それぞれ振り戻しまでの月を算出する必要があることがあります。
また商品を仕入れて販売して更に買い戻す必要がある契約で、販売と買戻しが月を跨ぐ場合などもトレーディング事業では存在し、そのような場合仕入販売差損益をBS科目である雑資産か雑負債に振り替えて繰り延べます。
このように、実務では簿記の世界では想定していないような取引形態が多く発生するので、そのギャップが経理が難しいといわれる所以の一つといえるでしょう。

〇業界ごとに癖があるから
経理処理は会社や業界によって独特のものが多いです。
例えば製薬会社であれば研究開発費が多くなる傾向にありますし、電力会社であれば電気事業会計規則の制約を受けます。メーカーであれば原価計算の要素が大きくなりますし、建設業であれば勘定科目の名称自体が他事業会社と大きく変わります。
このように一口で経理といっても会社や業界に応じた処理を求められます。このような業界ごとに特性があるのも経理が難しいといわれる一つの理由といえるでしょう。

上記のように、一言で経理といっても業界や会社によって特色があり、且つ簿記の世界では遭遇しないような取引形態に出くわすこともよくあります。ビジネス形態がますます複合的になっていく中で、正しく円滑に経理処理を行うために会計の専門家である公認会計士にコンサルタントとして業務に参画してもらうという選択肢も存在します。

藤原公認会計士事務所では、港区、品川区、渋谷区、新宿区を中心に「経営改善計画」「IFRS」「事業計画書」などに関する税務会計相談を承っております。「経理業務」に関してお困りのことがございましたらお気軽に当事務所までお問い合わせください。