定率法は完全に採用できなくなったのか(IAS16号、IAS38号の改訂)

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減価償却方法については、
IFRS導入時に 定率法から定額法に変更するケースが一般的です。  

定率法を採用するための理由付けが難しいこと
他社事例がないことが原因と考えられます。  

減価償却及び償却の許容される方法の明確化

減価償却方法は、
「資産の将来の経済的便益が企業によって消費されると
予想されるパターンを反映するものでなければならない」
とされています。(IAS16.60)  

2014年のIAS16号及びIAS38号の改訂により、以下の文言が追加されました。  

有形固定資産の使用を含む活動から生成される収益は、通常、その資産の経済的便益消費意外の要因(たとえば、他のインプット及びプロセス、販売活動、販売数量および販売価格の変動)を反映しているため、収益に基づいた減価償却を実施することは、“適切でない”こと。

今回の改訂については、あずさ監査法人の
IFRS 2014年に公表された基準書の改訂の概要と背景  
という小冊子を参照しました。

収益での理由付けが最も可能性があった?

定率法を採用するために
唯一、理由付けが可能ではないかと思っていたのが収益でした。  

設備投資をし、新商品を販売すると
最初に多く売れて、徐々に売上が落ちるという考えです。  

しかし、適切でないと明文化されてしまいました。  

生産数量での理由付は?

収益と似ているようですが、
生産数量での理由付けについては
次の理由から難しいと考えていました。  

  • ムダをなくす目的で、大半の製造業は、平準化生産を目指していること
  • 設備の種類および使用形態が多様で、画一的な消費パターンを見出すことができないこと

もともと採用の難しい定率法でしたが
今回の改訂でトドメを刺されたなと思った次第です。