パートナーを優先するか、クライアントを優先するか

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監査法人では、パートナー(上司)の意向と
監査クライアントの意向が一致しないことが多いのが特徴です。  

パートナーは監査を厳しくしたいのに対して、
クライアントは、ほどほどの監査が良いためです。  

そのため、監査法人での働き方として、
以下の2つのタイプを考えることができます。  

パートナーのご機嫌を取り社内人脈を大切にする人

たとえパートナーが間違ったことを言っていても、
パートナーの意向に沿うように動きます。

クライアントに不利益があるような場合でも、
パートナーに合わせます。  

パートナーのご機嫌取りよりもクライアントを大切にする人

ご機嫌取りが嫌いで、
クライアントに迷惑になるようなことは避けようとします。

パートナーよりもクライアントの意向を優先します。  

もちろん理想は①と②の両立ですが、
天才的な立ち回りが要求されます。

口で言うほど簡単にできるものではありません。  

監査法人のスタッフは、
どちらかと言うと②のタイプが多いと思います。  

ほどほどの監査がいいというのは、
監査スタッフとクライアントで利害が一致します。  

しかし、監査法人で出世するには、
当然のように①のタイプである必要があります。

どの会社でも同じです。  

私も①であるべきだと思います。  

尊敬するパートナーの言葉

私が監査法人時代に言われた言葉です。  

最近の若いスタッフは、上司に気に入られようともしない。
イチローや松井のようにずば抜けた存在なら、それでも許される。

しかし、普通の人なのにプライドだけ高く、気に入られる努力すらしない。

わけがわからない。  

そう言ったパートナーは、 上司の意向とクライアントに意向を
同時に満たすことができる貴重な存在です。

もちろん出世も早く、若くしてパートナーになりました。  

私はどちらかと言うと、
クライアント優先の行動をとることが多かったので、
身にしみた言葉でした。  

誰だってクライアント優先

当然、パートナーもクライアント優先と思っています。  

自分の身を守るために監査を厳しくするのは、
立場上、当然のことです。  

パートナーだからクライアントに厳しいことが言えるかというと、
そんなことは全くありません。  

むしろ、パートナーの方がクライアントの前でカッコいいところを
見せたいと思っていますし、実際そうすべきです。  

監査法人で出世したいなら、
嫌われ役をかってでるのが部下の役割になります。  

部下がクライアントにガツンと言って、
パートナーが「まぁ落ち着け」とその仲裁に入るのが、
見せ場としては最高でしょう。  

その逆の行動をして、パートナーそっちのけで、
クライアントと仲良くしてしまうと
嫉妬されて、たいへんなことになります。
(これは私の経験談でもあります。)  

わかっているけど悩んでしまう

そうは言っても、クライアント優先と
監査品質優先のギャップに苦しみ、
監査法人を辞める人が多いのも事実です。  

がんばって、パートナーに感謝されたとしても、
クライアントに感謝されない作業に意義を見出せなくなるためです。  

監査を受けるクライアントからお金をもらう、
サービス業のようで、サービス業でないのが監査の仕事です。  

誰もが満足する監査をすることは、 本当に難しいことだと思います。