レビューの見落としをなくす方法

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大量の決算資料をレビューするとき、あなたはどこに注目しているでしょうか。

何がキモかわからないまま、レビューを終わらせて見落としがないか不安になることはないでしょうか。  

レビューほど難しいものはない

代表的なレビュー手続として前期比較があります。
前期と比較して異常な動きがあれば、そこが間違っていないか確認します。  

しかし、そもそもそれが異常と気づくことができるでしょうか。  

もっと難しいのは、数字などに動きがない場合です。  

動いていないことに対して疑問を持つことは、
レビューに慣れている人(たとえば監査人)でも難しいことです。  

経理部の上司が突然変わることはよくあります。
何もなしに、新しく来た上司に有効なレビューを期待するのは酷だと思うのです。  

人は見ようとしたものしか見えない

先日、自転車のカギをなくしました。  

合鍵をつくる必要があって初めて、
家の近くに鍵屋さんがあることに気づきました。  

毎日通る道でも、意識を集中しないと存在に気づきません。  

レビューも全く同じです。  

着眼点を増やす必要がある

着眼点はレビュー対象のどこに注目するか、
つまり、目の付けどころです。  
着眼点を増やすことが、見落としのないレビューのために最も重要です。  

先日、決算業務マニュアルの作成方法について解説しました。
使ってもらえる決算業務マニュアルを作成する5つのポイント

作業手順を示した業務マニュアルは、着眼点を増やすために有用な情報です。  

しかし、もっと直接的に着眼点を増やすために、
レビューマニュアルを作成するのがいいと考えています。  

レビューマニュアルの作成方法

作り方は業務マニュアルと同じように
レビュー対象となるスプレッドシートに直接書き込めばいいと思います。  

マニュアルと言っても、難しく考える必要はありません。

注意書きやメモレベルで大丈夫です。  

以下のような注意書きが、たった一行でも重要な着眼点になり得ます。

  • 数字の一致を確認すべきところ
  • 間違えやすいところ
  • 今年のトピック(小さいものでも)や前期からの変化点

たとえば、毎年のトピックの履歴が残っていれば、
どういう事象でどのように数字が動くかを理解する助けになります。  

レビューの精度や速度が段違いになることは想像に固くないはずです。  

レビューマニュアルを作成すべき人

レビューを受ける人が作成するのが基本と思いますが、
レビューをする人も気づいた点は書き足していくべきです。  

双方向から書くことで視点(誰の立場からものごとを見るか)を増やすことができます。

視点もレビューをする上で重要です。  

内部統制監査でも有用

内部統制監査で、上席者のレビュー証跡として
ハンコが押してあることを確認することがあると思います。  

その手続自体を否定するつもりはありません。

しかし、レビューをしなくてもハンコは押せるので、
ハンコ自体の証拠力は弱いと言えます。  

上席者がレビューしたことを確認したいのであれば、
レビューマニュアルのチェック項目がクリアできているかどうかを再確認するべきでしょう。  

ハンコと組み合わせることでより良い監査になると思います。  

以上、ご参考になれば幸いです。
是非、レビューマニュアルに取り組んでみてください。