
会計専門誌を読んでいると、
面白くない文章には共通点があります。
冒頭に以下の断り文句があります。
文中意見に係る部分は、筆者の私見であることを予め申し添える。
あくまで私見であって、筆者の所属する
組織の公式見解ではないと断っています。
この断り文句を書いているのは、
ほとんどが公認会計士です。
税理士を含む、ほかの士業では
あまり流行っていないようで、
公認会計士だけが過度に保守的に
なっている印象を受けます。
私見だと断っていますが、
この断り文句を入れている文章ほど、
どこに筆者の意見があるのか、
わからない傾向にあります。
会計専門誌を読む理由
会計基準の原文を読むよりも、
- 要点がすぐにつかめそう
- 読みやすそう
- おもしろそう
と思うからです。
それには、事実だけでなく、
筆者の意見が必要だと思います。
会計基準であれば、筆者がそれを見て
- どう感じたか
- どう分析したか
- 実務への影響をどう考察したか
そういう味付けがしっかりしている
文章は、短くても面白いです。
逆に、そのような味付けがない、
素材そのままの文章は、
会計基準の解説が冗長になりがちで
いまいち面白くないです。
リスク回避の意思表示
冒頭の断り文句は、自分の意見に関して
リスクをとれない(とりたくない)
という意思表示だと思います。
その意思表示をするがゆえに、
文中の意見が少なくなっています。
所属する組織が大きいほどリスクを
とれない事情はよく理解できますが、
もっと、自分の意見をずばずば書く人が
増えた方が面白いと思います。
自分も、ブログで文章を書いていて、
「間違えるのが怖い」という気持ちはあります。
しかし、間違えたら「ごめんなさい」
と謝って前言撤回します。
一貫性がなくなることは気にせず、
その時、自分が一番正しいと考えたことを
書くしかないと思っています。